エピソード
秋が旬のにんじんには、オレンジ色で短い西洋種と、鮮やかな紅色で長い東洋種があります。かつては東洋種が主流でしたが、戦後品種改良が進み、現在では西洋種が主流となっています。
東洋種の代表的な品種には、京料理や正月料理に欠かせない「金時にんじん」があります。
西洋種の代表的な品種には「五寸にんじん」があり、オレンジ色で五寸(約5cm)程度の長さが特徴です。
栄養
にんじんにはβカロテンが豊富に含まれており、その含有量は野菜の中でもトップクラスです。しかし、金時にんじんに代表される東洋種は、西洋種ほどβカロテンは含まれていませんが、鮮やかな紅色には、トマトと同じ色素成分であるリコピンが含まれます。
βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAとなって、皮膚や粘膜を正常に保ち、感染症を予防する働きがあります。また、薄暗い場所で視力を保つ働きや、角膜を守る働きがあることから、眼精疲労にも効果があります。
調理法
βカロテンは脂溶性なので、油と一緒にとることで吸収率が高まります。
また、にんじんにはビタミンCを破壊するアスコルビナーゼという酵素が含まれますが、酢を加えると、その作用が弱まります。酢の物にしたり、ドレッシングをかけて食べるのは、とても理にかなった食べ方なのです。
尚、にんじんの葉には根よりもカリウムやビタミンC、カルシウムなどが多く含まれています。葉にんじんが手に入ったら、油で炒めたり、お浸しにして、栄養を無駄なくいただきましょう。
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