増加している女性の喫煙
近年、喫煙者が減少傾向を示している男性に比べて、20代〜30代の女性の喫煙者は増加傾向にあります。 この時期は、妊娠・出産・育児の時期でもあり、赤ちゃんへのタバコの影響が危惧されます。 妊婦が喫煙をすると、タバコの中のニコチンの作用で胎盤の血管が収縮して血流が低下します。 そうなると、胎児への酸素や栄養分の供給が少なくなってしまうため、胎児が十分に成長することができなくなるのです。
喫煙の女性から生まれた赤ちゃんは…
タバコを吸う妊婦から生まれた赤ちゃんは、吸わない妊婦の赤ちゃんに比べて、体重が約200g少なく、また2500g以下の低出生体重児が生まれる頻度は2倍高いと言われています。 妊娠前や妊娠初期に禁煙した場合は、赤ちゃんの体重はタバコを吸っていない妊婦と同じレベルになります。 流・早産においても、タバコを吸っている妊婦は吸わない妊婦よりも1.5倍ほど高くなり、早産においては吸う本数が多いほど確率が高くなりますが、妊娠初期に禁煙すれば、早産のリスクは低くなるとされています。 また、喫煙により不妊の危険性が高まるという海外の報告もあります。。
喫煙の害は母乳にも
母親が吸ったタバコのニコチンは母乳にも分泌されます。 1日20本以上タバコを吸う母親の母乳を飲んだ児が、よく眠らない、いらいらする、嘔吐するなどのニコチン中毒症状がみられることも報告されています。 また、タバコを吸う女性は閉経が1〜2年早く、加齢に伴う骨量の減少も大きいと言われています。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
カラダ・ココロ
いいね!しよう 健康美人の最新・注目記事をお届けします