「人とつながっていないと不安」になるのはどうして!?メール、LINEやSNSなど、現代はコミュニケーションツールが充実しています。けれど、つねにだれかとLINEしていないと不安、SNSをチェックしてしまうなど、人とのつながりに対して、必要以上に不安を感じてしまう人もいるようです。今回はそんな不安について検証してみたいと思います。
■“FOMO”って聞いたことありますか?
みなさんは、FOMO症候群という言葉を聞いたことはありますか?FOMO(フォーモー)とは、Fear of Missing Out(直訳すると、チャンスを逃すのを恐れること)の頭文字。ささいなチャンスやちょっとした楽しいことに参加する機会を恐れすぎることが転じて、「取り残される不安」を指します。
たとえばこんな経験はありませんか?バイトで携帯を見られない間に、グループLINEがどんどん進んでいた。自分が見たときには、次にみんなで遊ぶ内容や場所など全て決められたあと。
しかもそのときのやりとりはみんなとても楽しそうだった…私もその話し合いに参加したかった!抜け駆けしてずるい!このくらいなら誰にでもありそうですね。
しかしここからさらに「自分だけ取り残されたらどうしよう」「自分が知らない間に大きな出来事があったらどうしよう」と不安がつのり、SNSなどのチェックをこまめにしすぎるようになったら、FOMO症候群の入り口にさしかかっているかもしれません。
■FOMOと承認欲求
人からほめてもらったり、「それでいいんだよ」と認めてもらったら、嬉しいし安心しますよね。人は誰しも「他人から認めてほしい」という欲求を持っており、これを「承認欲求」と言います。
SNSをしていると、ときには自分の投稿に即座に「イイネ!」がつくことや、すぐに返信が来ることがあるでしょう。すると、まるで自分が他人から認めてもらえたかのような気分になります。
SNSはそんな承認欲求を簡単に満たせるため、のめり込んでしまいやすいのです。反対に気付かない間に話が進んでしまうと、必要以上に「乗り遅れた!」というネガティブな気分にもなってしまうため、ささいなやりとりも見逃すまいと頑張ってしまい、FOMO症候群におちいりやすいのです。
■返信のタイミングはコントロールできない
即座に返信がくると確かに嬉しいものですが、返信が来るタイミングは相手次第。自分ではコントロールできることではありません。
さらに言うと、返信が来るかどうかもコントロールできないのです。そこでまず、流れてくる情報は必ずしもリアルタイムで得なければならないものではない、ということを理解しましょう。
ここ一週間のやりとりのうち果たして何割が急を要するものであったか、ノートに書き出してみてもいいですね。大半は、気づいたときに対応すれば事足りるものだと実感できるはず。
そして、SNSに触れるのは今日は◯時から◯時の間にしよう、と先に決めてしまうのです。返信が来るタイミングはコントロールできませんが、チェックする自分の行動はコントロールできますから。
初めは、知らない間になにかあったらどうしようと不安かもしれませんが、しばらく続けると、情報に振り回されない快適さのほうに気づくでしょう。
そして、自分でコントロールしているときのほうが、べったりつながろうとしているときよりも心が軽くなっていることにも気づくはずです。
■待つだけでも、心は疲れる
いつ来るかどうかわからない返信をモニターの前で待ち続けている間、なにもしていないようでも、じつは心は一方的に待たされている気分になっており、ストレスを感じています。
いっぽうで、その間に現実にやるべきことをおろそかにしてしまうと、日常生活に支障をきたし、そのことがさらにストレスになるという悪循環を生んでしまいます。
コミュニケーションを楽しむためのツールでこんなことになっては本末転倒。もしあなたがSNSを楽しめていない、不安のほうが大きくなっているなと感じたら、ちょっと振り返って考えてみるといいかもしれません。
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