今や社会問題とも言える、若者の「既読スルー(KS)」。送ったメッセージに返事がないともやもやするとか、反対にこちらから返事をしないでおくと「シカトした!」と言われてしまうとか、悩みはつきません。そんな既読スルーからのLINE疲れ。いっそ、既読スルーをスルーしてみると、心の健康が保たれるかも!?
■既読スルー≠シカト、返事は「点呼」と心得よ!
送ったLINEが既読になっているのに返信は来ない!「もしかしてシカトされた?」と思いがちですが、受け取った側からすると、「既読をつけた」=「読んだサインが送られた」。
この時点で「返事も完結している」と思っているため、「了解」などの相槌は省略されることがあるのです。グループLINEでの呼びかけに、メンバーの一人からレスがないと、なにかあったのかな? と心配になってしまいますが、これも大丈夫。グループLINEでの返事は、遠足の点呼のようなもの。
あらかじめ点呼の時間を決めていなかった場合、トイレにでも行っていたのかもしれない、とその程度の認識でいいんです。最終的にバス(話題)に乗り遅れさえしなければいいんです。
■「会話形式」をスルーされても腹を立てない
こっちがおはようって呼びかけているのに返事がない!思わず「挨拶できないなんて、人としてどうなの!?」と思いがちですが、でもちょっと待ってください!あなたが呼びかけたのは対面ではなく、モバイル越しの相手。
実際に相手の様子を見ているわけではありませんから、相手が今なにをしているかわかりませんよね。もしかしたら相槌などしている場合ではないのかも? 対面の場合、相手が忙しそうにしていたら、グイグイと会話を強要したりはしませんよね。LINEも同じ。
相手の様子をイメージすることが大切です。普段から会話形式でのやりとりが多い場合、メッセージがつい一方的な呼びかけになりがちですので気をつけましょう。
■スルー対策アプリはなんの解決にもなりません
自分は既読スルーされても気にしなければいい……とはいえ、ウッカリこちらが既読スルーをしてしまった場合、「なんで読んだのに無視するの!?」と責められてしまうかも。
これを防ぐため、メッセージを読んだけど読んでいないことにする「既読スルー対策アプリ」などもありますが、これって根本的な解決にはなりません。そもそも、SNSはコミュニケーションを補完するためのツール。
土台に、直接のコミュニケーションがあり、それを補うためにSNSがあるのです。読んだ読んでないごときでギャーギャー揉める相手とは、そもそものコミュニケーションがうまくいっていないんです。
本来そういう相手とは、あらかじめ「○時〜○時はスマホが見れない」とお知らせするなど、事前の会話などで「コミュニケーション補完の補完」が必要かもしれません。
■かつて、メールの「開封確認」はマナー違反だった
Eメールにも、「開封確認」という機能があるのはご存知でしょうか?これは自分の送ったメールが相手に開かれたかチェックする機能で、受け取った側がメールを開くと、送り主に「メールが開かれました」と自動返信される仕組みです。
が、本来Eメールとは、受け取った側がいつ読んでも(あるいは読まなくても)いいツール。「メールに開封確認をつけるのは受け取った側の行動を監視しているようだ」ということで“マナー違反”と認識されるようになり、今ではほとんど使われなくなりました。
そう、相手からの返事を強要するのは本来「マナー違反」なのです。読んでもらえたか不安だったり、返事が遅いと悲しいこともありますが、それは送った側の気持ちの問題。
スルーされたってどうってことないやと、既読スルーをスルーすることが、LINE疲れから回避するためのヒケツかもしれません。
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