眠りを左右する肌ざわり◇睡眠とストレス、食事、色彩、呼吸法、寝具など睡眠を多角的にとらえる美穂先生の睡眠コラム。
肌ざわりが大切な理由
人間は五感から伝わる情報で、自分をとりまく状況や環境を判断しています。眠るときに最初に切れるのは味覚のスイッチで、次に目を閉じて視覚スイッチが切れます。続いて聴覚がだんだん遠のき、嗅覚が弱くなり、最後に切れるのが触覚です。触覚は自分に一番近い場所を感じる感覚器官なので、自分の身を守るために、最後まで働いているのです。
肌ざわりに影響を与える寝具
一番肌に近いパジャマ、顔に触れるピローケース、手足に触れるシーツや布団カバー・毛布・ケット類は、肌に直接触れるものなので、肌触りの良し悪しが睡眠に大きく影響します。好みの感触であることが大切で、一般に夏以外の季節は、感触がやわらかいと気持ちよく感じます。夏は張りがあったり、シャリ感がある方が、肌に密着しないので熱がこもらず涼しく眠れ、快適に感じます。
二次的な肌ざわりは、枕、マットレス、ベッドパッド、敷き布団、掛け布団です。これらの感触も睡眠に影響を与えますから、吟味して選びましょう。
肌ざわりがよいと副交感神経が働く
昼間活動しているときは交感神経が活発に働いていますが、眠るときには副交感神経が優位になる必要があります。肌ざわりがよい寝具に触れたとき、私たちは自然にリラックスをして心身を開放しています。これが副交感神経優位の状態です。眠るときにパジャマがゴワゴワしたり、布団がジトッとしたり、不快に感じる要素があると防衛本能が働いて交感神経のスイッチが入ります。おちおち休んでいる場合ではないからです。
シルクやオーガニックコットン、超長綿などを使ったパジャマやシーツで、肌触りのよさを体験しながら眠ってみてください。 眠りの深さの違いを感じることでしょう。
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