エピソード
秋が旬の米。原産地は、インド、中国など諸説ありますが、日本へは紀元前3世紀頃、中国から海路で伝えられ、その後1世紀頃に近畿地方で本格的に栽培が始まり、3世紀頃には関東でも栽培が始まり、全国に広がりました。
種類
米の種類は温帯に向くジャポニカ種と熱帯向きのインディカ種とがあります。
日本人が通常、主食として食べているのは粒の短いジャポニカ種で、炊くと粘りが出るのが特徴です。世界の生産量は粒の細長いインディカ種のほうが多く、炊いても粘りがなく、パサパサしているのが特徴です。
ジャポニカ種には、普段ご飯用に使用されるうるち米と、もち米とがあります。うるち米は品種も多く、味も異なります。
さらに、うるち米は、米からもみ殻を取り除いた玄米、玄米からぬかを取り除いた胚芽精米、玄米からぬかと胚芽部分を取り除いた精白米に分けられます。
他にも、搗精(とうせい)具合によって半つき米、七分つき米などがあります。
栄養
近年の健康ブームで注目されている玄米は、白米と比べるとビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、食物繊維などが豊富に含まれています。これは、白米では取り除かれてしまう、胚芽の部分に多く含まれているためです。
ビタミンB1は糖質がエネルギーとして利用されるのを助け、疲労回復に役立ちます。ビタミンB2は、栄養素の代謝を助けるほか、成長を促したり、肌、髪、爪など細胞の再生を促す働きがあります。ビタミンEは抗酸化作用を持ち、老化防止に役立つほか、血行を促進して冷え性の予防に効果を発揮します。食物繊維は便秘の改善に働きかけます。
調理法
玄米は炊飯までに時間がかかるのが難点ですが、玄米を少し発芽させた発芽玄米は、白米と同様に炊飯できるため、最近人気を集めています。
さらに、発芽玄米にはギャバ(γ-アミノ酪酸)という成分が含まれ、脳の血流を促し、脳の働きを活性化する効果が期待されています。
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