ついつい嘘をついてしまったという経験は、多くの人にあるのではないでしょうか。嘘の中にも、色々な嘘がありますが、嘘をついている時はこころの中で思っていることと、外に表現していることが一致していません。そして私たちは、一致していないことをちゃんと自分で知っているのです。その一致していないこころは、どこかにサインとなっていることがあるのです。どんなサインとなって表れやすいのか、紹介していきたいと思います。
目は口ほどにものを言う
ことわざに「目は口ほどにものを言う」というものがあります。
これは、目には、その人の気持ちが表れる、という意味です。
目を見ていると、その人の心が伝わってきます。
嘘をついている時のこころは、思っていることと、言っていることが違っている、という不一致さに穏やかではないことが多いものです。
バレませんように…と焦っている人もいるでしょう。その気持ちが、目に表れるのです。
目が泳ぐ
「目が泳ぐ」のは、誰が見たって、「何かあります!」と言っているようなものですよね。
上の空になっていることもあるでしょう。
また、なるべくこちらと目線を合わせないようにする人もいるでしょう。やましい気持ちがあると、見破られるような不安を感じるからかもしれません。
また、人によっては、上記の心理をよく分かっているので、必要以上に目線を逸らせない、というタイプもいるようです。
どちらにしても「不自然さ」を感じます。そこから、通常と違う相手のこころが伝わってくるのです。
パターン1:昨日の出来事なのに、右上を見ながら話している
目の動きには、私たちが内面で何をしているかが表れます。
自分の目に当てはめながら説明を読んでみて下さい。私たちは上を見ている時、映像をイメージしています。
映像の中でも、過去に見た事のある映像を思いだしている時は、主に左上を見ています。
そして、見たこと無いものをイメージしていたり、構成する時には右上を見ます。
そこで、例えば「昨日は何処に行ってたの?」と、連絡が付かなかった相手に聞いたとします。
その時に、相手が右上を見ながら、「昨日は、え〜っと、確か●●と××に行ってたよ。
△△もいたかな?」と話したとすると、実はそれは嘘で、今、一生懸命に話を構成しています。というサインかもしれないのです!!!
自分にとっての右上ですから、向かい合っている相手を見ると、「左上を見ている時」となります。
日常の中で、目は一ヶ所でとどまっている訳ではないのですが、よく観察すると、気が付くことが多いものです。
パターン2:いつもよりよくしゃべる
嘘をついているとき、嘘の内容を相手信じてもらうためには「納得」してもらうことが必要です。
相手の中にも、自分の中にも筋道がしっかり通らなくちゃ!と思うので、いつもより周辺の話をしようとしてしまいます。
普段はあまり説明がないタイプなのに、今日はよくしゃべる、説明が長い、という場合、嘘をついている可能性もあるかもしれませんね。
普段よりよくしゃべりすぎてしまうために、それが後々あだとなり、矛盾を突かれて嘘がばれてしまうのはよくあることです。
テレビドラマの事件ものに多いかもしれませんね(笑)
パターン3:怒ったように攻撃してくるとき
嘘をついているときは、多くの人が負の感情を何らか感じているものです。
「罪悪感」「不安」「心配」「恐れ」「緊張」…そのため、何か質問したりすると、その負の感情が大きくなりやすいのです。
「責められている!!」と、感じてしまうことも多いでしょう。
すると、防衛する気持ちが無意識に働き、「逆ギレ」するのです。
怒ったように、こちらを攻撃することで、これ以上突っ込まれないようにしていると言えます。
「弱い犬ほど良く吠える」心理と一緒ですね。
パターン4:生理機能の変化が見られるとき
生理機能とは、身体の生理的な機能のことをいいます。
その生理機能に変化があるというのは、「汗が出る」「顔や胸のあたりが赤くなる」「心臓がドキドキする」「ふるえる」などのことです。
何か、ココロの中と、表現が食い違っている時、生理機能に変化は起こりやすくなります。長い間、嘘をついていたり、ごまかしていることがあったりすると、頬の辺りなどが「ヒクヒク」するようなことも起こります。
相手を観察しながら、生理機能に変化が見られたり、いつもと様子が違うなぁと感じたら、もしかしたら、相手は何か嘘をついている可能性があるかもしれませんね。
パターン5:身体や顔を背けるとき
嘘をついているとき、身体や顔が相手から「逃げたく」なることがあります。
そのような時は、顔を背けるようにしたり、身体の向きが、正面を向くのではなく、横向きになることもあるでしょう。
また、腕で自分の身体を「守る」ように、身体を相手から離そうとするように、腕で身体を覆うこともあるかもしれません。何かから、自分を守ろう!
何かから、逃げよう!という心理が働く仕草と言えるでしょう。
パターン6:表情の中に矛盾があるとき
嘘をついている時のココロと表現の矛盾は、小さな面積の中に現れることもあります。
顔の表情の中に矛盾が表れるのです!
例えば、口は笑っているのに、目は怒りを含んでいたり。さっきまで笑顔でいたのに、ふとした瞬間、急に真顔になったり、と表情の中に矛盾が表れたりします。
口では笑顔の形を意識的に作れるけれど、目の輝きや、頬の筋肉は、なかなか意識的には変えられないので、内面の気持ちが反映しやすいと言えるでしょう。
パターン7:話題をすぐに変えようとする
嘘をついている時は、そのことに触れて欲しくない、という心理が働きます。
その気持ちが、話題をすぐに変えようとする行動に繋がっていくことがあります。
不自然に話題を変えようとするような場合、相手はその話題に触れて欲しくないか、何か嘘をついているということかも知れませんね。
by 武田亜季
認定心理カウンセラー
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