「子宮下垂」とは子宮が正常の位置より下がることをいい、子宮より下がっていても膣の外にはでていないものを「子宮脱」といいます。
子宮下垂とは?
「子宮下垂」とは子宮が正常の位置より下がることをいい、厳密には子宮は下がっているけれど膣の外には出ていないものを「子宮下垂」、子宮の一部もしくは全体が膣の外に出てきているものを「子宮脱」といいます。
子宮は、骨盤底の筋肉や靭帯によってハンモックのように支えられているのですが、子宮下垂は、それらの筋肉や靭帯がゆるんでしまったり弱ったりすることによって起こります。
子宮下垂になる原因
子宮下垂の多くは加齢によるもので、閉経後数年〜10年くらいたって起こるケースが多いようです。
また、肥満女性は、骨盤底の筋肉にかかる脂肪の重量が負担となって子宮下垂になりやすいといえます。
また、出産の際に骨盤底の筋肉が引き伸ばされたり損傷を受けたりすることも原因となるため、出産回数の多い女性にもみられます。
子宮下垂の症状
子宮下垂では、子宮だけが下がってくることは比較的少なく、その周囲の臓器である膀胱や直腸が一緒に下がってくることがよくあります。
症状は、子宮の下がり具合や、子宮と一緒に下降している膀胱や直腸などの状態によって個人差がありますが、子宮下垂の程度が軽い場合はほとんど症状がない場合もあります。
一般的には、下腹部の違和感、外陰部の不快感、下垂感、圧迫感などの症状が見られます。
子宮下垂の改善にケーゲル体操
産後に子宮下垂になってしまったら、産褥体操をしっかり行えば子宮の位置は元に戻ります。
加齢による子宮下垂の場合は、「ケーゲル体操」という体操がお勧めです。トイレで排尿をしている最中に4〜5回、途中で止めるようにしてみましょう。
こうして骨盤底の筋肉を鍛えるのです。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
いいね!しよう 健康美人の最新・注目記事をお届けします