しゃっくりが突然でて困る。どうやって止めたらいいの?しゃっくりの原因とその対策をご紹介します。
しゃっくりとは?
不意に突然しゃっくりが起こってなかなか止まらずに困った、という経験をした人は多いでしょう。
しゃっくりは、正式には「吃逆(きつぎゃく)」と言い、誰にでも起こるありふれた現象です。
胸部と腹部を隔てる筋肉の壁である横隔膜がけいれんを起こし、声門(声帯の間にあるすきま)が素早く閉じることによって「ヒクッ、ヒクッ」という音が出てしまうのです。
しゃっくりが起こる原因
しゃっくりは、熱いものや刺激のある飲食物、炭酸飲料、過度の飲酒、大笑いなどが引き金になることがありますが、明らかな原因がなくても起こることがあります。
ほとんどの場合は心配ありませんが、食道や胃などの消化器系の病気、心臓や肺などの胸部の病気、脳腫瘍や脳卒中など脳神経系の病気などで起こることもあります。
しゃっくりは胎児もしている
しゃっくりは、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる胎児の時からしていると言われています。
胎児が羊水の中を漂っている時、飲みこんだ羊水で膨らんだ胃の刺激で横隔膜がけいれんを起こすことがあり、これらの反射運動がしゃっくりに相当すると考えられているのです。
実際、胎児のしゃっくりを感じ取っている妊婦さんは少なくありません。
赤ちゃんがよくしゃっくりをするのは、胎児の時の反射がまだ残っているからであると言われていますが、成人になってもしゃっくりがでるのは、普段はしゃっくりを抑えている中枢の働きが、何らかのきっかけで抑制が取れるためと考えられています。
しゃっくりの止め方
しゃっくりの多くは、突然始まり、数秒から数分で自然に治まりますが、うまく止めるには、舌を引っ張る方法が有効です。
乾いたガーゼなどで舌をつかみ、約30秒間強く引っ張ると、それがのどの奥への刺激となってしゃっくりが止まるのです。
冷たい水を少しずつ飲んだり、息を深く吸ってできるだけ長く止める方法も効果的です。
両方の眉頭の下の深くくぼんだ「サンチク」という、しゃっくりを止めるツボを試してみても。
親指でやさしく刺激してみるとよいでしょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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