発生率も死亡率も年々増加の一途をたどっている乳がん。検査には行ってみたいけど恐い…どんな検査内容で費用はいくらかかるの!?乳がん検査の内容や費用などを詳しく紹介します。
乳がん死亡率が減少しているアメリカやイギリス
乳がん大国といわれたアメリカやイギリスでは、国を挙げて乳がんに対する啓発とマンモグラフィ(乳房専用のX線撮影検査)による、検診を普及させて早期発見に力を入れてきた結果、乳がん死亡率は減少し始めました。
しかし、日本では残念なことに、乳がん発生率も死亡率も年々増加の一途をたどっているのが現状です。
マンモグラフィによる検診対象年齢は40歳以上
2004年厚生労働省は、それまで50歳以上の女性を対象としていたマンモグラフィによる検診の対象年齢を40歳以上に引き下げました。
これを受けて、マンモグラフィを導入した乳がん検診を行う自治体が増えてきています。
30代までは超音波検査が有用
マンモグラフィでは、触診ではわからないくらいの小さなしこりや、しこりになる前の石灰化した微細な乳癌の発見に威力を発揮しますが、乳腺が密な若い女性の場合には、X線写真が白くかすんでうつり、診断が難しいことがあります。
そのため、30代までの女性はしこりの内部構造の鑑別がしやすく、乳腺の密な若い人にも使える超音波検査が有用です。
マンモグラフィのメリットとデメリット
マンモグラフィは乳房を挟んで撮影をするのですが、挟んだ乳房が薄く広がるほどはっきりした画像が得られ、またX線による被ばくも少なくて済むため、痛みを感じるギリギリまで乳房を挟むことになります。
X線撮影のため、妊娠している人には適しません。
乳がん検診の費用
自治体での検診は、地域によって対象年齢や検診内容、自己負担額が異なるので(無料〜2,000円前後が主)、地域の広報誌などのお知らせをチェックしてみるとよいでしょう。
自分で医療機関を選んで検診を受ける場合は、視診・触診・マンモグラフィで5,000円〜10,000円くらいが相場です。
乳がんは、がんの中でも早期発見と適切な治療を行うことによって完治・生存率が高い疾患なので、毎月の自己検診に加えて、マンモグラフィなどを入れた乳がん検診を定期的に受けることが大切です。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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