オーラルセックスは通常のセックスと同じように性感染症に感染する危険性があるので、正しい知識を持って楽しむことが大切です。
オーラルセックスとは
オーラルセックスは、「口腔性交」とも呼ばれ、口や舌を使って相手の性器を刺激する行為。基本的に性行為の前戯として行うことが多く、さまざまな行為があります。男性が女性器を刺激する行為を「クンニリングス」と言い、ラテン語の「cunnus(外陰部)」と「lingere(なめる)」が語源とされます。一方、女性が男性器を刺激する行為を「フェラチオ」と言い、同じくラテン語の「fellare(吸う)」が語源とされます。クンニリングスやフェラチオは、それぞれ“クンニ”“フェラ”と略して言うことが多いようです。
自分から?頼まれたから?
女性に対してのあるアンケート調査では、フェラチオを「自分からする」と答えた人と、「彼に頼まれてする」と答えた人が半々ということがわかりました。若い世代ほど、オーラルセックスに抵抗感がなく、「彼の気持ちよさそうな顔を見るのが嬉しいから」「彼に気持ちよくなってほしいから」など、男性を快感に導きながら自分自身も楽しんでいる女性も多いようです。
オーラルセックスでの性感染症経路
オーラルセックスを楽しむためには、性感染症に関する知識も必要です。オーラルセックスでの性感染症には二つの経路があります。ひとつは、オーラルセックスによって性器にいる病原体が口腔内に感染を起こす場合で、もうひとつは、口腔内にいる病原体が性器に感染を起こす場合です。いずれにおいても、自覚症状がある場合とない場合があり、特に性器から口腔内に感染したケースでは自覚症状がないことが多いので、感染に気付かないまま、さらに別の相手に感染させてしまうことがあるので注意が必要です。
オーラルセックスで感染する性感染症
オーラルセックスで感染する性感染症は、クラミジア感染症、淋病、ヘルペス感染症などがあります。性器に淋菌を持っている人の1〜3割、クラミジアを持っている人の1〜2割で口腔内にもこれらの病原体を持っていると言われており、オーラルセックスによって性感染症が蔓延することが心配されます。
感染リスクを軽減するには
オーラルセックスの際に、男性器へのコンドーム着用や、女性器へのラップなどの使用で感染のリスクを減らすことができますが、ヘルペス感染症などのように皮膚と皮膚の接触でも感染するものは、コンドームやラップで覆われていない部分が接触すると感染してしまうので、完全には予防できません。オーラルセックスは通常のセックスと同じように性感染症に感染する危険性があるので、正しい知識を持って楽しむことが大切。性器や口腔内に異変を感じたら、早期に婦人科を受診するようにしましょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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