乳首や外陰部の色について

カラダ2011.10.31(Mon) 08:00

乳首や外陰部の色について

性体験のない女性の乳首や外陰部はピンク色で、性体験が豊富な女性は黒いってホント?

「乳首の色」が重要な要素?

理想の胸に対するある意識調査では、男性・女性ともに7割以上が、理想の乳首の色を「薄めのピンク色(桜色)」と答えているそうです。 昔から言われている「理想の乳首はピンク色」説は今なお健在で、“理想の胸”の意識の中で、「乳首の色」が重要な要素であることがうかがえます。 乳首の色には、薄いピンク・小麦色・ぶどう色など個人によって様々ですが、これは、メラニン色素がどれだけ沈着しているかによって決まり、基本的には遺伝など生まれつきの要素が大きく関わっています。

黒ずみは女性ホルモンの働き

メラニン色素は、保護するべき大切な部分に多く沈着するので、外陰部も乳首と同じように他の皮膚よりも色が濃くなっているのです。 生まれたばかりの赤ちゃんの外陰部はピンク色をしていますが、思春期に入り女性ホルモンの分泌が増えてくるとともに、色も次第に濃くなっていきます。 成熟した女性の黒ずんだ外陰部は、女性ホルモンの働きによるものなのです。 また、乳首も妊娠中はホルモンバランスの変化によって色が濃くなります。 これは、授乳に備えて肌を保護するためだと考えられています。

「性体験が豊富な女性は黒い」は医学的な根拠なし

「性体験のない女性の乳首や外陰部はピンク色で、性体験が豊富な女性のは黒い。」 とはよく言われますが、医学的な根拠は全くなく、色の状態で性体験の有無や、性体験が豊富であるかどうかを見分けることはできません。 メラニンは、物理的な刺激によっても増加して黒ずみの原因となることがあります。 これは、皮膚の同じ部位に何度も刺激が加わると、皮膚を刺激から守ろうとする防御機構が働き、メラニンの産生が増えてしまうためです。 ブラジャーで乳首が擦れたり、きついショーツやガードルで外陰部が擦れたりなどの物理的刺激で黒ずんだりすることも。

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松村圭子

by 松村圭子

成城松村クリニック院長