月経中のつらい下腹部痛や腰痛の原因と対策法をご紹介します。
月経中の下腹部痛や腰痛、原因は2種類
女性にとって、つらい月経中の下腹部痛や腰痛は深刻な悩み。日常生活に支障をきたすほどの状態を、「月経困難症」と言い、月経のある女性の約30%に見られると言われています。
月経困難症には、子宮筋腫や子宮内膜症など病気が原因で起こる「器質性月経困難症」と、特に原因となる病気がない「機能性月経困難症」があります。
機能性月経困難症とは
機能性月経困難症は、子宮を収縮させるホルモンである「プロスタグランディン」が過剰に分泌されることが原因の一つとして挙げられます。
月経の時は、子宮内膜からプロスタグランディンが分泌され、子宮が収縮して月経血を子宮の外に押し出しますが、体質的にプロスタグランディンの分泌が多いと、必要以上に子宮が収縮して痛みが起こってしまうのです。
ストレスや、冷え、運動不足などによる血行の悪さも月経痛の原因となるので注意が必要です。
血行不良が原因と考えられる場合は、ストレッチをして血のめぐりを促しましょう。
血行不良を解消するストレッチ
仰向けになり、両腕を頭の上に、両脚は爪先をそろえて下に伸ばしながら背伸びをします。ゆっくり息を吐きながら約10秒間伸ばしましょう。
片ひざを立てて、ウエストをひねりながらゆっくり反対側の脚の方へ倒れ、10秒間静止します。これを左右5回ずつ行いましょう。
起き上がってあぐらをかくように座り、両足の裏同士を合わせて手で足先を押さえながら、ゆっくりと上半身を倒した状態で10秒間静止し、これを5回繰り返します。まっすぐの姿勢で立ち、片手で壁などにつかまって体を安定させます。
壁につかまっていない方の手で同じ方の足首を後ろからつかんで、足首をお尻につけるように引っ張り、10秒間静止します。
これを左右5回ずつ行いましょう。ストレッチは、入浴後など、体が温まってリラックスした状態で行うとさらに効果的です。
血行不良を解消する生活習慣
血行を促して月経痛を軽減するには半身浴も有効です。38〜39℃くらいのぬるめのお湯に約20分間、みぞおちから下が湯船につかるようにしてじっくり体を温めましょう。
また、食事面においては、子宮の収縮をゆるめてくれる栄養素であるマグネシウムやビタミンB6をしっかり摂取するようにしましょう。
マグネシウムは、大豆やナッツ類、干しヒジキなどに、ビタミンB6はサバ、サンマ、サケなどの魚介類に豊富に含まれています。
月経痛を和らげてくれるこれらの栄養素をしっかり摂取して、月経痛を予防しましょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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