健康状態にも影響を及ぼす噛み合わせ。噛み合わせが悪くなる原因と正しい噛み合わせのための調整法をご紹介します。
噛み合わせが合っている人は1%!?
「噛み合わせ」という言葉を聞くと、歯並びなど見た目の問題であるかのようなイメージを抱きがちですが、実は人間にとって噛み合わせというのは、健康状態に大きく影響を及ぼすものなのです。
それなのに、噛み合わせが合っている人は、現代人では1%もいないと言われており、ほとんどの人が自分の噛み合わせの異常に気付かず生活しているのです。
噛み合わせが悪いと肩こり、頭痛に
噛み合わせが悪いと、噛んでいる歯と噛んでいない歯ができて、噛み合わせの高さに左右差ができ、低い方に頭がずれるようになります。
そうなると、ずれを補正するために反対側の筋肉が緊張して重心のバランスが崩れてしまい、肩こりや頭痛、腰痛などの不調を引き起こしてしまうことも。
噛み合わせが悪くなる原因
噛み合わせが悪くなる原因としては、噛む時の癖が挙げられます。
ものを食べる時に、いつも決まった側で噛んでいると、噛む側ばかりに負荷がかかってしまいます。
このような癖は、無意識で行っているため自分では気づかないことも多く、知らず知らずのうちに噛み合わせがずれていく可能性があるのです。
また、やわらかいものばかり食べていると、あごが十分に発育せず、歯並びのバランスが悪くなって噛み合わせが悪くなることも。
頬杖をつく、寝転がって本やテレビをみる、うつぶせ寝、横向き寝、虫歯や歯周病なども噛み合わせが悪くなる原因になることがあります。
自分の噛み合わせをチェック
自分の噛み合わせをチェックしてみましょう。
割り箸の真ん中あたりにラインを入れ、糸切り歯で噛むような感じでラインが口の真ん中にくるように噛んで、鏡を見てみましょう。
割り箸がどちらかに傾いていないか、上下の前歯の位置がずれていないかをチェックします。
ずれがあるような場合は、割り箸を噛んだまま、前歯が上下左右に揃うように修正してみましょう。
また、普通に噛んだ時に、前歯が上下で少しずつ重なり、下の前歯以外が上下互いに1本に2本が対応しているのが良い噛み合わせです。
噛み合わせの調整の仕方
噛み合わせを調整するには、噛み合わせの悪さによってできた顔のゆがみを正すことから始めましょう。
口を閉じて、歯と唇の間を舌で一周させます。左回りに20回、右回りに20回行い、一日に3〜5回繰り返します。
舌を動かすと、周囲の筋肉も同時に動かすことになり、あごの周りの筋肉の血行が促されてコリがほぐれます。
そして顔のゆがみが改善されて、バランスよく噛める状態を作り出すことができるのです。また、噛み合わせを悪くする上記のような癖をやめることも大切。
歯は全身の健康とつながっているもの。良い噛み合わせを保つことは、美味しく食べることができるだけでなく、健康な体を保つことにもつながるのです。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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