音域とは、自分の声の出せる高低の範囲のこと。音域は、男女差や個人差が大きいものですが、トレーニングをすることによって広げることは可能です。音域が広がれば、発声できる音の幅が広がるわけですから、さまざまな歌に挑戦できて、音を外す心配もなくなります。『音域を広げる方法』をご紹介します。
まずは自分の音域を把握
自分の音域を把握するためには、まず自分の声をテープレコーダーに録音して聞いてみましょう。
歌手のマライア・キャリーは7オクターブの音域を持つと言われていますが、一般的にはだいたい1オクターブから1オクターブ半くらいです。
好きな歌を自然に出せる音域で歌ってみたり、小説を朗読したりして普段の声を聞いてみましょう。
自分の音域を確かめる
実際に自分の音域を確かめます。ピアノに合わせて「ド、レ、ミ、ファ…」と一音ずつ上げながら声を出してみましょう。声が出なくなったところが上限です。
次に、最初の「ド」から下に「ド、シ、ラ、ソ…」と一音ずつ下げていきましょう。声の出なくなったところが下限です。ただし、歌を歌う時の音域というのは、無理なく自分でコントロールできる範囲のことで、声が出さえすればよいというものではありません。
実際の音域は、出せる声のぎりぎりの上限と下限の域より少し狭いということになります。
声の上限と下限
自分の出せる上限の少し低い音を「ほー」と言いながら出し、その音を一音ずつ下限の少し高い音まで下げていきます。
そして今度は、低い方から高い方へ一音ずつ上げていきましょう。高い音になるほど、体の重心を下げ、下に引っ張られるようなイメージを浮かべて発声するのがコツです。
そして、無理のない範囲で少しずつ上下の幅を広げていくようにしましょう。
声帯に負担のかからない声の出し方
安定した、いい声を出すには、声帯が開き過ぎても閉じ過ぎてもよくありません。声帯に負担のかからない声を出すにはハミングを練習するとよいでしょう。
口のなかの響きを意識しながら「んー」と発声してみます。唇がびりびりと震える息の出し方に気づくでしょう。これが、声帯が軽く合わさった状態です。
体と耳に覚えこませる
「んーメロンー」「んーマロンー」など、言葉の始めと終わりに「ん」やま行の音のつく単語を、口の中の振動を確認しながら発声します。
いい声が出る声帯の状態を体と耳に覚えこませましょう。肩とのどの力を抜いてリラックスし、無理のない範囲で継続することが大切。
世界にひとつしかないあなたの声。個性を大切にしながら磨いていきましょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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