ストレスの原因って?過度なストレスは心身の健康にも悪影響をもたらしてしまいます。ストレス解消するには、リズム運動が効果的です。ストレスをうまくコントロールしながら、ストレスに強い体を作っていきましょう。
ストレスとは
現代人の多くが悩まされるストレス。人間関係や仕事のプレッシャーなど、ストレスを感じる理由は人それぞれですが、生きている限り、ストレスをなくすことはできません。
ストレスとは、もともと「外部から受けた刺激に対して起こる体内の反応」という意味で、原因となる刺激を「ストレッサー」、刺激に対して反応した状態を「ストレス」と呼びますが、これらを区別せずに、単にストレスと言うこともあります。
精神的なストレスと言えば、悲しい出来事や嫌なことによって起こると思いがちですが、昇進や結婚など嬉しい出来事がストレスにつながることも少なくありません。
ストレスの鍵を握る「セロトニン」
ストレスがかかると、人間の脳内では「セロトニン」という神経伝達物質の分泌が低下してしまいます。
このセロトニンは、平常心を保ち、安心感や癒しをもたらすもの。ストレスによってセロトニンを分泌する「セロトニン神経」の活性が低下して、セロトニンがうまく出せなくなってしまうのです。
セロトニン不足が続くと、不眠やうつ状態を招いてしまうこともあるので注意が必要です。
ストレスに打ち勝つためには、セロトニン神経を活性化させ、十分にセロトニンを分泌させておくことが大切です。
そのために必要なのは、まず朝に太陽の光を浴びること。太陽の光を取り入れることで、体内でのセロトニン分泌が促されるのです。
セロトニンとリズム運動
もう一つの秘訣は「リズム運動」です。リズム運動とは、一定のリズムで体を動かすこと。呼吸、食べ物を噛む咀嚼、ウォーキングやマラソン、サイクリングなどもリズム運動のひとつです。
ストレスを感じた時は、大きく息を吐くことから始める呼吸法を行ってみましょう。もうこれ以上吐けないというところまで息を吐いた後、自然に息を吸います。意識するのは、「まず吐くことから始めること」。
また、ガムを噛むのも立派なリズム運動で、ストレス解消に効果的です。これらのリズム運動は、最低5分行えばセロトニンの分泌が増加することがわかっています。
疲れている時は無理をせず、5分〜30分の間で行うと良いでしょう。
大切なのは、ただ漫然と行うのではなく、意識を集中させること。そして、継続することが大切です。3ヵ月は続けるようにしましょう。
セロトニンと涙
ストレスに打ち勝つもうひとつの武器は、「涙」です。思いっきり涙を流した後は、なぜかスッキリしたという経験はありませんか?
涙を流すと、緊張状態からリラックス状態に自律神経がスイッチングされ、ストレスが軽減されるのです。
感動の涙を流すことができるものであれば、映画でもドラマでも本でも何でも構いません。泣きたくなったらがまんをせず、思いっきり涙を流しましょう。
適度なストレスは「人生のスパイス」とも言えますが、過度なストレスは心身の健康にも悪影響をもたらしてしまいます。
ストレスをうまくコントロールしながら、ストレスに強い体を作っていきましょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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