今や、ピアスは特別なアクセサリーではなくなってきています。しかし、そんな身近なアクセサリーでもケアを間違えばトラブルを起こしてしまいます。長く付き合うピアスホールですから、美しく開けて、トラブル無く、快適にピアスを楽しみましょう。
自分で開けるのはNG
市販の使い捨てピアッサー(専用の穴あけ器)で開ける人もいますが、細菌やウイルス感染、金属アレルギーを誘発することがあり、炎症を起こすなどのトラブルを起こしかねません。
また、安全ピンや画びょうなどで開ける人もいますが、不安定な操作でキレイに穴が開かなかったり、何よりも非衛生的で、化膿を起こしてしまいかねないので、絶対に行ってはいけません。
ピアスを開けることは医療行為です
本来、ピアスを開けることは医療行為で、医師以外がピアスを開けることは法律で許されていません。
開ける際に行う麻酔も、医療機関のみで許可されているのです。医療機関では、完全滅菌された医療用ピアスを用いるので、衛生面でも安心。また、ピアスを開けた後は、数週間毎日ケアする必要があります。
ケアの仕方も指導してもらえるので、知識と経験豊富な医師のいる医療機関で開けることをおススメします。
ピアスを開ける場所
ピアスを開ける場所としては、最もポピュラーな耳たぶのほか、ボディピアスでは最近人気が高まっているへそ、眉、鼻、舌、唇、耳の軟骨、乳首などがあります。
耳のピアス穴あけは、専用の器具を用いて一瞬で終わり、痛み、腫れ、出血はほとんどありません。
痛みに弱い人は麻酔を使うこともできます。ボディピアスの場合は、深めで間隔も長くホールを開ける場合が多いので、痛みをともないます。
また、ピアスを開けた後もじんじんと鈍い痛みが続きますが、麻酔をするとこれらの痛みはありません。
開けてから安定するまで
ボディピアスは、耳たぶピアスに比べてホールが安定するまでに時間がかかります。
耳たぶピアスの場合は1カ月程度で安定しますが、ボディピアスの場合は3〜4カ月かかるのが一般的。その間はファーストピアスをつけっぱなしにしておくようにします。
舌や唇でのピアスは、不衛生になりやすく、不適切なケアが重症の感染症につながることがあるので注意が必要です。
抗生剤の内服や毎日の消毒など、口腔内の日々の衛生管理は今まで以上にこまめに行うようにしましょう。
金属アレルギーに要注意
ピアスによるトラブルと言えば、「金属アレルギー」。ひとたび金属アレルギーを発症すると、その金属をつけている限り、かゆみや赤みなどの症状が治まらなくなります。
ニッケルや水銀、アルミニウム、クロム、コバルトなどはアレルギーを起こしやすいので注意が必要です。
チタンやシリコン、医療用ステンレスなどであれば、金属アレルギーを起こしにくいので安心と言えます。
心配ならば、ピアスを開ける前に皮膚科でパッチテストをしてもらって、アレルギー反応を起こす金属がないかを調べてもらうとよいでしょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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