ここ数年で、すっかりダイエットの代名詞ともなった“糖質制限”。糖質とは、三大栄養素である「炭水化物」から、直接エネルギー源にならない食物繊維を除いた糖類のこと。ダイエットに成功した人もいれば、つらくて続かず逆にリバウンドしてしまったという人も少なくないようです。ダイエット効果は確かにありますが、やり方によってはデメリットもあります。ここでは、糖質制限のメリット・デメリットについてご紹介しましょう。
メリット@やせる
糖質を減らせば確かにやせます。
あるデータでは、低脂肪食、低糖質食、地中海食(野菜やオリーブオイル、魚介類を多く摂るなど、地中海に面した国における伝統的な食事法)をそれぞれ食べるグループに分け、2年間追跡調査を行ったところ、低糖質食のグループが最初の3か月で最も体重が減ったという結果になりました。
メリットA太りにくい
食後に血糖値(血液中の糖の量)が急激に上がると、それを下げるために「インスリン」というホルモンが大量に分泌されるのですが、インスリンは脂肪を合成する働きもあるため、食後血糖値が高くなる食事は太りやすくなります。
一方、糖質制限をすると、血糖値が急激に上がらないのでインスリンが一気に出ず、太りにくくなるのです。
デメリット@リバウンドしやすい
ダイエット効果があるとは言え、厳しい制限は続かないもの。
糖質制限をやめた際の“糖質飢餓状態”で糖質を摂ると、どんどん吸収されるため、リバウンドの一因となってしまいます。
また、炭水化物を抑えた高脂肪食は、ごはん食に比べて満腹感が長続きしなかったというデータも。
つまり、炭水化物を抑えた食事は腹持ちが悪く、無駄な間食を招きやすくなると言えます。
デメリットA栄養バランスが崩れやすい
ごはんなどの糖質を減らした食事では、高脂質・高たんぱくになりがち。
もの足りなさから、つい食べ応えを求めて揚げ物やステーキ、味の濃いものを食べたくなってしまいます。そうなると、脂質や塩分過多になって、栄養バランスが崩れやすくなります。
いかがでしたか?糖質制限を食生活にうまく取り入れるには、やみくもに糖質を減らせばよいのではなく、適度にオフすることが大切ですね。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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