一種の”暗示効果“とも言えるプラセボ効果をスキンケアで活用しましょう。
プラセボ効果とは
「最後の一葉」という、オー・ヘンリーの書いた短編小説があります。
重い病にかかった画家が、蔦の葉が次第に落ちていくのを窓から眺めながら、「あの葉が全て落ちたら自分は死ぬ」と思い込みます。
でも、最後の一枚は、二晩嵐が続いても落ちることはなく、それを見た画家は生きる意欲を持ち直して、奇跡的な回復を果たします。
でも実は、最後の一枚は同じアパートに住む画家が壁に描いたニセの葉だったというお話。
これは、一種のプラセボ効果と言えます。プラセボ効果とは、一言でいえば“強く思い込むことで効果を得られる”こと。
でんぷんなど、薬としては効き目のないもので錠剤をつくり、頭痛の患者に本物の薬として内服してもらう実験をすると、約半数の人に改善がみられることもあります。
薬(に似せたもの)を飲んだという安心感が、自然治癒力を引き出したのかも知れません。
スキンケアでも活用できる?
一種の”暗示効果“とも言えるこのプラセボ効果、スキンケアにおいても大いに活用することができるのです。
実際に、”化粧水“というラベルのついた”ただの水“なのに、肌が潤ってしまうという実験データは多々あります。
特に、有名ブランドのコスメや高価格のもの、「今、話題の成分〇〇配合」「あのカリスマ美容家〇〇愛用のコスメ」「医薬品メーカーが開発」など効果が期待できそうな言葉にも、プラセボ効果が期待できるようです。
プラセボ効果を活用するために
同じ使うなら、プラセボ効果を大いに活用して、美しくなる効果を最大限に引き出したいもの。
自分に合った化粧品を見つけたら、“キレイになれる”と心から信じて使うことが大切。そしてキレイになった自分を想像してみましょう。
“効くと思えば効くし、効かないと思えば効かない”。疑いながら使うのはとても損なこと。
化粧品の有効成分に、プラセボ効果が加わってキレイ効果が倍増すれば理想的ですね。
人間の体は、脳や心の影響を受けやすいもの。
スキンケアや成分の正しい知識を持ったうえで、賢く”暗示をかける“のも、キレイになる可能性を引き出す方法のひとつと言えるでしょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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