以前は原因の大半は女性にあると思われていた不妊。
今では、妊娠を望むカップルのうち、約半数は男性にも原因があることがわかっています。
それでも、まだまだ多くの男性は女性ほど妊活に積極的ではないのが実情。彼と一緒に始める妊活について紹介します。
二人の協力があってこその不妊治療です
妊活は二人の問題なのに、多くの場合は女性だけが検査を受け、カップルが一緒に検査を受けることはまだまだ少ないようです。
妊活に消極的な男性に対して、女性はイライラしたり、どのように話し合えばよいのかと悩んでしまったり…。
でも、検査に二の足を踏む男心はとってもナイーブ。男性にとってセックスはプライドに関わる大きな問題。
不妊の原因が自分にあると思いたくないのです。精子の数や運動率などを調べる精液検査を受けるのをためらう男性も少なくありません。
でも、不妊の原因は男女半々。女性側にばかり原因があるとは限らないのです。
今や不妊検査は男女一緒に受けるのが基本。女性だけでなく、男性も検査を受ければ、不妊の原因を特定しやすく、早期に適切な治療に進むことができます。
二人の協力があってこその不妊治療。お互いのためにもじっくり時間をかけて話し合い、検査を受ける必要性を意識してもらいましょう。
男性の検査
男性の場合、検査は基本的に泌尿器科で受けます。まず行うのは、精液検査。精液を採取して、精子の数や運動率、奇形率などを調べます。
病院で採取するほか、自宅で採取して提出する方法を選べる場合もあります。
規則正しい生活習慣や栄養バランスのとれた食生活、十分な睡眠、適度な運動、禁煙、ストレスマネジメントなど、健康的な生活が男性の妊活にとってももちろん大切です。
“温活”に注意
ただ、ひとつ違うのは、“温活”。女性の場合は、体を冷やすのは良くありませんが、男性の場合、精子は熱に弱いため、逆に生殖器を温めるのは良くないのです。
男性器が体外に露出しているのは、熱を放散して温度を下げやすいようにしているため。
裏面が熱くなっているパソコンをひざにのせて使用する、頻回にサウナに通う、ブリーフをはくなどは、温度を上げてしまう原因になるので要注意です。
妊活は、二人で協力し合って行うもの。男性も女性も正しい知識を身につけ、将来の妊娠に向けて前向きに過ごしたいですね。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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