生理前や生理中に起こるさまざまなつらい症状は、ホルモンの周期的な変化によって起こりますが、程度の差こそあれ、ほとんどの女性が感じています。そして、それらの症状は我慢するもの、とひとりで耐えている人も少なくありません。ここでは、生理にともなって起こる不快な症状と、そこに潜む病気について解説しましょう。
生理痛
経血を排出するために子宮が収縮することによって起こる生理痛。
10代の頃は、子宮の入り口が狭いため、経血を排出するのに過度に子宮が収縮して生理痛が強くなる傾向がありますが、子宮が成熟するとともに痛みは和らいできます。
鎮痛剤が効かない、鎮痛剤を飲む回数や量が増えた、年々痛みがひどくなってきている、痛みで日常生活に支障をきたしてしまうなどあれば、子宮筋腫や子宮内膜症などが原因となっていることがあります。
過多月経
他人と比較することができないだけに、多いのか少ないのかがわかりにくいのが経血量。
多い日は昼用のナプキンが1時間もたない、年々量が多くなってきている、健康診断などで貧血を指摘されたことがあるなどあれば、子宮筋腫などが原因で過多月経になっている可能性があります。
生理前のカラダとココロの不調
生理前のむくみ、便秘、ニキビ、イライラ、落ち込み、ゆううつ感、不眠etc…。
生理の1週間ほど前から起こり、生理の開始とともに軽減または消えるのが月経前症候群(PMS)。
特に精神的な症状が強い場合を月経前不快気分障害(PMDD)といいます。
PMSに悩む女性の3〜5%がPMDDとみられ、強い不安や怒り、緊張感、絶望感、悲しみなどがあらわれます。
生理は女性の健康のバロメーターです。生理にともなう不快な症状が、もしかしたら子宮の病気のサインかもしれません。
日常生活に支障をきたすような症状は、ひとりで我慢したり悩んだりしないで、婦人科を受診してみましょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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