体重が増えてきた、運動不足、冷え性。そんな人は、代謝が低下しているのかもしれません。運動が苦手でも手軽に取り入れられる、食事誘導熱産生を高めて代謝をアップする方法をご紹介します!
エネルギー代謝とは
食べ物をエネルギーに変える「エネルギー代謝」には、生命を維持するための最低限のエネルギーである【@基礎代謝】体を動かすことで発生する【A身体活動エネルギー】食事をすることによって発生する【B食事誘導熱産生】の3つがあり、全エネルギー代謝量のうち、基礎代謝は60〜75%、身体活動エネルギーは15〜30%、食事誘導熱産生は7〜13%を占めます。
これらを増やせばエネルギー消費量が増加してダイエットにつながります。ここでは、運動が苦手でも手軽に取り入れられる、食事誘導熱産生を高めて代謝をアップする方法をご紹介しましょう。
その@たんぱく質を摂る
たんぱく質は最も食事誘導熱産生が高く、アミノ酸に分解・吸収される過程で20〜30%ものエネルギーが消費されます。
一方、糖質や脂肪の食事誘導熱産生は7%程度しかありません。たんぱく質は、効率よくエネルギーを“無駄遣い”してくれるのです。肉、魚、卵、豆類、乳製品などたんぱく質が豊富な食品をバランスよく摂取するようこころがけましょう。
そのAカフェインを摂る
カフェインが交感神経を刺激することで、熱を産生する褐色脂肪細胞が活性化され、熱産生が高まって脂肪が燃えやすくなります。
カフェインはコーヒーや緑茶、紅茶などに豊富に含まれますが、緑茶や紅茶にはさらに、食事誘導熱産生を高めてくれるポリフェノールも含まれています。
そのB辛み成分を摂る
辛い物を食べると、たちまち体が温まってきますね。ネギやショウガ、トウガラシなどに含まれている辛み成分にも交感神経を刺激して熱の産生を高める作用があります。これらを普段の食事にちょい足しすることで、食事誘導熱産生を高めることができます。
食事誘導熱産生は、全エネルギー代謝のたかだか10%程度ですが、食事のたびに少しでも上げていると、長い目で見れば大きな差が出てくるのです。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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