空気が乾いてきて、肌の乾燥が気になる季節がやってきました。乾燥肌にお悩みの方は、外側からの保湿ケアも大切ですが、食べ物には体の内側から美肌にする力が秘められています。今回は『肌が潤う食べ物』をご紹介します。潤す作用のある食材をバランスよく取り入れて、乾燥に負けない美肌を目指しましょう。
食べ物には体の内側から美肌にする力が秘められています
潤うお肌を作るには、現代栄養学と薬膳、すなわち西洋医学と東洋医学の両方の考え方を取り入れた食生活がおススメです。
タンパク質&ビタミン
西洋医学の観点からみると、肌そのものの原料となるのはたんぱく質。
肉、魚、豆類、卵などからバランス良く積極的に摂るようにしましょう。肉や魚は、片手の手のひらにのるくらいの量が1食分の目安です。
ビタミン類で重要なのは、ビタミンA、B、C、Eです。ビタミンAは肌の新陳代謝を高め、乾燥を防ぐ効果があります。
ビタミンAが豊富に含まれるのは、うなぎやレバー、かぼちゃやにんじんなどの緑黄色野菜などです。ビタミンBも、新陳代謝を活発にして健康な肌を作ってくれます。
豚肉やレバー、豆類、卵などに多く含まれています。ビタミンBは加熱に弱いので、生で食べられる納豆だと効率的にビタミンBを摂れます。
肌にはやっぱりビタミンC
ビタミンCは、肌のハリや潤いのもととなるコラーゲンの生成を促してくれる作用があり、野菜、果物、いも類などに多く含まれています。
ストレスの多い人やタバコを吸う人は不足しがちになるので、意識してしっかり摂るようにしましょう。
ビタミンEは、血液循環を良くし、肌に潤いを与える効果があります。ごま、アーモンド、大豆、アボカドなどに豊富に含まれています。
「白い食べ物」が潤いを増やす
東洋医学の観点では、れんこん、長いも、ゆり根、白きくらげ、きのこ、ピーナツ、豚肉など「白い食べ物」が潤いを増やしてくれるとされています。
また、ナシ、リンゴ、イチジクなどの秋のフルーツにも潤す作用があるものが多く、なかでも優れているのがナシで、東洋医学では薬として用いられることもあるほど。
スイーツでは、潤す効果のある「杏仁」が含まれた杏仁豆腐がおススメ。
ただし、潤す食材には、体の余分な熱をとる作用があるものも多いので、冷え性の人は食べ過ぎに注意しましょう。
乾燥を促す食べ物
逆に、乾燥を促してしまうのが、刺激の強い「辛味」で体が熱くなるもの。
辛い料理やトウガラシなどの辛味は、エネルギーの源である「気」の巡りを良くしてくれるので、適度に取り入れたい食材ですが、乾燥を促してしまうのでこの時期は注意が必要です。
潤す作用のある食材をバランス良くメニューに取り入れて、乾燥に負けない美肌を目指しましょう。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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