病気の予防や治療においても注目されている笑いがもたらす5つの効能をご紹介しましょう。
笑いは心身ともにさまざまな効果をもたらす
日々、笑顔で過ごせていますか?
大人になればなるほど、お腹を抱えて笑い転げるようなことは少なくなってきますね。
でも、笑うという単純な行為は、とても偉大な力を持っていて、心身ともにさまざまな効果をもたらすことが医学的にも証明されています。
最近では、病気の予防や治療においても注目されています。
ここでは、笑いがもたらす5つの効能をご紹介しましょう。
@免疫力アップ
若くて健康な人の体にも、1日約3,000〜5,000個ものがん細胞が発生していますが、これらのがん細胞や体内に侵入するウイルスなど、体に悪影響を及ぼす物質を退治するのがリンパ球の一種であるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)。
このNK細胞の働きが活発だとがんや感染症にかかりにくくなるわけですが、笑うとNK細胞が活性化され、がん細胞やウイルスなどの病原体を攻撃してくれるので、免疫力がアップするのです。ちなみに、作り笑いでも同じようにNK細胞は活性化されます。
A鎮痛効果
笑うと、痛みを抑え、快感をもたらすβエンドルフィンという神経伝達物質が分泌されます。
βエンドルフィンはモルヒネの数倍の鎮痛作用で痛みを軽減することができるのです。
B運動効果
笑う時は、さまざまな筋肉が使われるので、適度な運動になります。
思いっきり笑った時の呼吸は、腹式呼吸と同じような状態。
早足で歩いた時よりも少し多いくらいの運動量があり、大笑いは「内臓のジョギング」とも言われるほどです。
心肺機能も高まり、体内に酸素がたくさん取り込まれ、血行が良くなって新陳代謝が活発になります。
Cリラックス効果
自律神経には、活動モードの交感神経と、リラックスモードの副交感神経があります。
笑うと副交感神経の働きが高まり、リラックス効果が得られ、ストレス解消にも役立ちます。
D美容効果
笑う時には、目の周りにある筋肉や頬の筋肉など顔のさまざまな表情筋を使うので、表情が生き生きとし、顔を引き締めたるみを予防するのに非常に効果的です。
表情筋を使わないでいると、筋肉が衰えて肌のハリに悪影響を及ぼしてしまうことも。
笑顔は伝播します。
笑顔は人を笑顔にするし、相手の笑顔で自分も笑顔になれるのです。
また、楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいとも言います。
つまり、無理にでも笑っているうちに、だんだん楽しい気持ちになってくるということ。
笑う時は思いっきり笑いましょう。
笑いは安上がりでできる、心と体の健康法なのです。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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