快適な視界を提供してくれる便利なコンタクトレンズ。使い方を間違えると目のトラブルに!
コンタクトレンズ障害
コンタクトレンズは、快適な視界を提供してくれる便利なアイテム。
コンタクトを使い始めた頃は慎重だった人も、簡単さや便利さに慣れるにしたがって、最低限のルールも守らず間違った使い方を続けてしまうと、目のトラブルにつながってしまいます。
このようなトラブルを”コンタクトレンズ障害“と呼び、コンタクトの利用者の増加にともない増えているようです。
付けたまま寝るのは危険です
特に、最近のコンタクトレンズは装着感が良いので、ついうっかりそのまま寝てしまう人がいますが、角膜は呼吸をしているので、コンタクトを装着したままの睡眠はトラブルの元になります。
コンタクトレンズが接している角膜の上皮細胞は、増殖と再生を絶えず繰り返しています。
そのためのエネルギー源として酸素が必要になるのですが、ただでさえコンタクトを装着することで酸素が不足気味のところへ、つけたままで眠ってしまうとさらに角膜上皮への酸素が不足してしまいます。
そうなると、だんだん細胞が腫れてきて角膜の透明性が低下し、光が網膜まで届かなくなってしまうので、見えにくくなるのです。
そして、翌朝目覚めた時に、強い痛みとともに目がかすんで見えにくくなってしまった、とあわててしまうことに。
細菌に感染しやすくなる
コンタクトをつけたまま寝ることを繰り返していると、角膜への酸素不足が続き、酸素を供給するために結膜の血管が拡張して充血が強くなります。
充血が慢性的になると、将来にわたって充血が治らなくなることも。
さらには、角膜の表面がもろくなり、キズができやすくなったり、細菌などに感染しやすくなってしまうので注意が必要です。
コンタクトが外れにくい時は
ついうっかりコンタクトをつけたまま寝てしまった時は、目の水分不足からコンタクトが外れにくくなっていることがあります。
そんな時は、コンタクトレンズ用の目薬を点眼し、軽いまばたきを数回繰り返すと外れやすくなります。
外れにくい時は、まぶたの上からコンタクトレンズの縁にあたるところをそっと押さえて、目をゆっくり耳の方向へずらすと、コンタクトレンズが浮き上がって外れてきます。
無理をしないで眼科を受診
コンタクトレンズが外れない場合は、無理をせず、眼科を受診しましょう。目の違和感や痛みなど何らかの症状があるときも受診が必要です。
「たった一晩だったら大丈夫だろう…」「まあ、自分だけは大丈夫だろう…」などと根拠のない自信は禁物。
自分の目を守るためには、コンタクトレンズの適切な使用と取り扱いを心がけ、定期的な健診を受けることが大切です。
by 松村圭子
成城松村クリニック院長
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