片頭痛とは
片頭痛は日本人の約8パーセントに見られ、男性よりも女性に多いとされています。
症状の特徴としては、頭の片側もしくは両側に、ズキンズキンと脈打つような激しい痛みが数時間から三日間に渡り続き、このような痛みが月に1~2回、多い人では週に1~2回発作的に起こります。
片頭痛の前兆
頭痛が起こる数時間~1、2日前にイライラ、落ち込み、情緒不安定、あくびなどの予兆が片頭痛の人の約20%に見られます。
片頭痛に伴って、吐き気やおう吐、音や光に過敏になったりすることもあり、また頭痛がが起こる前に、視野の半分が見えなくなったり、ギザギザした光が見える「閃輝暗点」と呼ばれる前兆がおこることもあります。
片頭痛の原因
片頭痛の原因はまだはっきりとは解明されていませんが、最も有力な学説は「三叉神経血管説」です。
脳神経の中で最も大きな神経で、太い血管の周囲を取り巻いている三叉神経が何らかのきっかけで刺激を受けると、神経の末端部から血管の拡張や炎症を起こす物質が分泌されます。
その物質によって拡張した血管と炎症が、さらに三叉神経を刺激して片頭痛の痛みが起こるというものです。
片頭痛の治療
片頭痛の発作が起きた時は、拡張した脳の血管を収縮させ、炎症を抑えることによって痛みを抑える「トリプタン系薬剤」という薬を主に用います。
この薬は、痛みの改善とともに、発作と同時に起こる吐き気やおう吐も軽減するのが特徴です。
また、片頭痛発作は体を動かすと痛みが増してしまうので、静かな暗い部屋で横になって安静を保つようにします。
適度な睡眠によって拡張した血管が収縮するので、一時間程度ひと眠りするのがベストですが、過度な睡眠では逆効果となってしまうことがあります。