女性は男性に比べて冷えやすい
「冷えは万病の元」とよく言われますが、冷えから来る症状には、手足の末端部の冷えのほか、肩こり、頭痛、腰痛、むくみ…さらには冷えによる免疫力の低下によって病気を招いてしまうことも。
もともと女性は男性に比べて、熱を生み出す筋肉が少ないため冷えやすいもの。ここでは、パーツ別の冷え対策と、その部分を温めることのメリットをご紹介しましょう。
パーツ別冷え対策①肩甲骨
肩甲骨…肩甲骨の周囲には、脂肪を燃焼させる「褐色脂肪細胞」があります。脂肪細胞には白色と褐色の2種類があり、白色脂肪細胞は余った脂肪をため込む性質があり、褐色脂肪細胞はたまった脂肪を燃やし、熱を作り出す働きがあります。
褐色脂肪細胞は大人になると赤ちゃんの4分の1ほどに数が減少してしまいますが、大人の体で多く残っているのは肩甲骨まわりです。
ここを温めることによって褐色脂肪細胞の働きが活発になり、脂肪が燃焼されやすくなって体温も上がります。
入浴時に、40~42℃程度の少し熱めのシャワーを肩甲骨まわりにあてて、褐色脂肪細胞を刺激してみましょう。
パーツ別冷え対策②首・手首・足首
首・手首・足首…“首”と名のつく部分は、太い血管が比較的体の表面を走っているので、そこを温めることで効率よく血液が熱を運ぶことができ、全身をくまなく温められます。
全身が温まって血行が良くなれば、体内の余分な水分も排出されやすくなってむくみの改善にも。湯たんぽや、40℃くらいのお湯をペットボトルに入れたものをあてて温めたり、マフラーやストール、レッグウォーマー、くるぶしがかくれる長さの靴下などファッションで工夫をしてもよいでしょう。
パーツ別冷え対策③骨盤
骨盤…骨盤は、女性にとって大切な子宮や卵巣が収まっているエリア。ここを温めることによって子宮や卵巣の機能が高まり、月経痛や月経不順、不妊の改善につながります。
腸も温まるので、腸の働きが良くなって下痢や便秘、お腹のハリなども改善できます。また、骨盤は上半身と下半身の“関所”とも言える重要な部分。
骨盤を温めることで下半身の血流が良くなって下半身が冷えにくくなるだけでなく、全身の血行が良くなって全身の冷えが改善されます。
骨盤を温めるのにおススメのアイテムは、腹巻き。ただし、普通の腹巻きだと下の方が徐々に丸まってずり上がってくるものがあり、こうなるとお腹が冷えてしまうので、腹巻きとパンツがつながっている「腹巻き一体型パンツ」がおススメ。使い捨てカイロを使った方法も、骨盤を温めるのに効果的です。
お尻の割れ目の上と、下腹部にそれぞれ使い捨てカイロをあてて温めます。ただし、低温やけどには注意しましょう。自分の悩みを解消するピンポイントのパーツを温めて、“温め美人”を目指しましょう。